八日市場町(読み)ようかいちばまち

日本歴史地名大系 「八日市場町」の解説

八日市場町
ようかいちばまち

[現在地名]伊勢市八日市場町

外宮の西北に接した地域。永徳三年(一三八三)一〇月一六日の畠地売券(光明寺古文書)に「字八日市庭八郎」とみえる。応永三二年(一四二五)六月二九日の有淳畠地売券(同文書)には「箕曲郷内字落合」の四至として「限北八日市庭大夫太郎作」と記されている。

「五鈴遺響」に「往昔毎月八日ニ市ヲ開テ会聚セシ故ニ名ツク」、また「神都名勝誌」に「此の地中世毎月八日郷人市を開き諸物品を交易せし所なればこの称あり」と八の日を市日とする町の起源を述べている。享保一七年(一七三二)の「毎事問」(神宮文庫蔵)に「今八日市町ノ魚ノ座ト云ハ一種ノ由来アリ、中世マデ山田ニ毎月八日ニ上市ト云フ市アリ、下市ト云ハ岩淵町ニアリ、是ハ毎月三日ナリキ」とあり、魚座があって中世栄えたらしい。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報