元より・固より・素より(読み)もとより

精選版 日本国語大辞典 「元より・固より・素より」の意味・読み・例文・類語

もと‐より【元より・固より・素より】

〘副〙 (本来、「もと」は名詞、「より」は格助詞漢文訓読にとり入れられ、さまざまな漢字表記と結びついた)
① (「もと」は過去の定まった時間を意味する) 昔から。古くから。初めから。以前から。
伊勢物語(10C前)九「もとより友とする人ひとりふたりしていきけり」
② (「もと」はその事物根源に具有する性質の意) 本質的に。元来。もともと。
※土左(935頃)承平五年二月七日「ふなぎみの病者、もとよりこちごちしきひとにて」
③ 転じて、言うまでもなく。もちろん。
狭衣物語(1069‐77頃か)三「三河の守の妻(め)にておはせましかば、いかならまし。もとよりさておはせば、いとよし」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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