佐良浜(読み)さらはま

日本歴史地名大系 「佐良浜」の解説

佐良浜
さらはま

[現在地名]伊良部町池間添・前里添

伊良部島の東部にある。古くは佐那浜さなはまと称した。池間いきやま(現平良市)で謡われる「富貴中皿」に「さらはまぬ うふゆば とぅなーまし(佐良浜の大世をそろわせてください)」とみえる。大世は豊穣の意。また「佐良浜のはいま」は「はいま(蟹)」をユーモラスに謡ったウタ。佐良浜のミャークヅツは旧暦八月・九月の甲午から四日間行われる行事。ヅツは区切りを意味する節と思われるが、ミャークには「現世」「楽しむ」などの意があるとされ、ミャークヅツはこの世を楽しむという意の行事という説がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の佐良浜の言及

【伊良部島】より

…全島琉球石灰岩で覆われ,北の海岸は急崖をなし,南に向かって緩傾斜する。伊良部,仲地,国仲,長浜,佐和田,および佐良浜と総称される前里添,池間添の7集落からなる。古くからの伊良部のほかは,近世に首里王府の政策により発生した集落である。…

※「佐良浜」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」