佐久米村(読み)さくめむら

日本歴史地名大系 「佐久米村」の解説

佐久米村
さくめむら

[現在地名]三ヶ日町佐久米

浜名湖北岸に位置する。東の引佐郡気賀けが(現細江町)から引佐峠を越えた本坂通は北の同郡大谷おおや村との境付近を通り、西の都筑つづき村に至る。当地に比定される佐久目さくめ御薗は「神鳳鈔」に伊勢神宮内宮領としてその名がみえ、延元四年(一三三九)一〇月日の「給人引付諸神領注文」によれば雑紙九〇帖を納めていたが、これは外宮に対してのものとみられる。瑠璃山年録残編(大福寺文書)応永一〇年(一四〇三)条には、大福だいふく寺に馬一疋を納めた大檀那として佐久米の人物がみえる。寛正二年(一四六一)一二月一二日に建立された大福寺不動堂の棟上に際し、「佐久米郷」は二〇〇文を奉加している(「大福寺不動堂建立記」同文書)

佐久米村
さくめむら

[現在地名]松阪市佐久米町

朝田あさだ村の北にある。天文一五年(一五四六)書写の神服部内戸納帳(「神服大神部・神部家文書」神宮文庫蔵)に「サクメ六郎左衛門」の名が書上げられている。近世は和歌山藩松坂領。元禄郷帳では一村をなすが、天保郷帳では西野々にしのの古井こいとともに大宮田おおみやた村に含まれる。「五鈴遺響」には、宮田村(大宮田)の属邑として佐久目(佐久米)があり、「明暦中図ハ各本邑ニ隷セリ、今ハ佐久米西野古井トモニ一村ノ別ニシテ公牒等然リ、明暦後ニ割分置ナルヘシ」と記されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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