位格的結合(読み)いかくてきけつごう(英語表記)unio hypostatica

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「位格的結合」の意味・わかりやすい解説

位格的結合
いかくてきけつごう
unio hypostatica

キリスト教三位一体の第2位キリストにおいて神性人性が,混合せず分離せずに唯一位格 (ペルソナ) に結合すること。単に精神的でなく実体的な結合である点で人間における心身結合に類似するが,心身は結合して唯一の位格たる人格を形成するのに対し,キリストにあっては神が神であるまま人間となり,したがってキリストは真の神であり,しかも真の人間なのである。それゆえキリストによる世界創造とか,マリアは神の母である (→テオトコス ) といった表現は正当なものとみなされる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android