伊能村(読み)いのうむら

日本歴史地名大系 「伊能村」の解説

伊能村
いのうむら

[現在地名]大栄町伊能

現大栄町のほぼ中央部に位置し、大須賀おおすか川の河岸段丘上に集落がある。西は松子まつこ村、南は一坪田ひとつぼた村、東は横山よこやま村など、北は柴田しばた村など。中世大須賀保に属し、伊能郷とよばれた。永徳元年(一三八一)六月一日の道助年期売田地目録(香取文書)に伊能郷とみえ、沙弥道助は香取大応だいおう(跡地は現佐原市)に同郷内の作人十郎大郎入道の田一町・在家一間を一〇ヵ年の年期を限って売却している。また応永三三年(一四二六)四月一〇日の大須賀朝信証状(大慈恩寺文書)大慈恩だいじおん寺当知行領の一所として「伊能郷内本願寄進并新寄進」とみえ、その面積は田一町三反であった(同年八月「大慈恩寺寺領注進状案」同文書)。元亀四年(一五七三)三月四日の大須賀政朝証状(同文書)にも「伊能郷内本願寄進并新寄進」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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