今水寺跡(読み)こんすいじあと

日本歴史地名大系 「今水寺跡」の解説

今水寺跡
こんすいじあと

[現在地名]新城市八名井 今水

八名井やない南西吉祥きつしよう山中腹にあり、熊野神社周辺に仁王門塔頭跡や中世墓地が点在する。また山頂に吉祥天を祀り奥院としたという。吉祥山と号し、古義真言宗高野派に属する大寺であって、盛時には本堂に十一面観音を置き、熊野神社を鎮守神とし、西谷四坊・東谷八坊、計一二坊の塔頭があったという。一二坊は泉竜院・等覚坊・岩本坊・杉本坊・山本坊・安養坊・池之坊・円寿えんじゆ(延寿院)・不動坊・木之本坊・滝本坊・地蔵坊であり、ほかに永禄一一年(一五六八)三渡野みとの(現豊川市)の飛滝宮棟札には「今水寺北谷宝幢坊良秀」とあり、このほかにも塔頭があったことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android