今御門町(読み)いまみかどちよう

日本歴史地名大系 「今御門町」の解説

今御門町
いまみかどちよう

[現在地名]奈良市今御門町

猿沢池南方に所在。「奈良曝」に「町役卅二軒」とあり、樽井たるい町などとともに旅籠が多く、毎年二月に興福寺で行われた薪能の見物客も宿泊した。「大乗院雑事記」長禄四年(一四六〇)閏九月二六日条にみえる正長元年(一四二八)の「領内間別銭事」に「今御門卅六間二尺五寸」とあり、康正三年(一四五七)六月五日条に「元興寺郷・今御門郷住人無人数之間、人夫事難沙汰云々」とみえ、「多聞院日記」によれば永禄一〇年(一五六七)七月一三日に放火のため町の大半が焼失している。また大永五年(一五二五)の御領内元興寺領地口銭帳(内閣文庫文書)によれば春日社田楽頭役方のため三六軒に五五間三尺分(一間につき三〇文)の地口銭がかけられた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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