人口革命(読み)じんこうかくめい

百科事典マイペディア 「人口革命」の意味・わかりやすい解説

人口革命【じんこうかくめい】

ある地域の人口増減の型が多産多死型から多産少死型を経て,少産少死型に移行すること。経済の発達が低く,公衆衛生や医療の普及が不十分な段階では死亡率が高く,人口を維持するためにはそれを上回る出生率が必要で,多産多死型となる。産業が発達し,食糧事情も改善され,医学進歩,衛生状態の改善が行われると死亡率は低下するが,出生率は依然として高い状態にとどまるので,多産少死型となり,人口は急増する。さらに経済が発展し,生活水準が向上すると,子ども1人にかかる経費が増え,また晩婚傾向などもあって出生率が低下し,少産少死型となる。この段階では,人口は漸増または停滞し,安定する。現在,発展途上国では多産少死型が多く,先進国は少産少死型のところが多い。→人口爆発人口ピラミッド乳児死亡率

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