井田新田(読み)いたしんでん

日本歴史地名大系 「井田新田」の解説

井田新田
いたしんでん

[現在地名]備前市穂浪ほなみ

伊里いり川河口に入込んだ浅海を開発した新田。西は友延とものぶ村・難田なだ村で、両村の境に開発されたので友延新田・難田新田ともいう。寛文元年(一六六一)から同四年にかけて池田光政の新田開発令によって開かれた。普請奉行は代官頭川村平太兵衛と和気郡奉行渡辺助左衛門。同一〇年光政は津田永忠に井田法に基づいた地割を命じた。井田法とは中国周代の土地制度で、当地で実施された井田面積は本来の規模の約三分の一にあたる九町九畝であった。長さ一〇〇間三尺・横三〇間の長方形の田九枚に区切り、中央を公田(八軒の農民が共同で耕作して収穫物を上納)、周囲八枚を百姓私田とした。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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