二葉・双葉・両葉・嫰(読み)ふたば

精選版 日本国語大辞典 「二葉・双葉・両葉・嫰」の意味・読み・例文・類語

ふた‐ば【二葉・双葉・両葉・嫰】

〘名〙
草木などの発生段階で最初に出る葉、すなわち子葉。最も普通に見られる植物が、二枚の子葉を有する双子葉植物であるところから、他の植物についても用いられる。《季・春》
※後撰(951‐953頃)夏・一八三「ふた葉よりわがしめゆひし撫子の花のさかりを人に折らすな〈よみ人しらず〉」
② 人のまだ幼少の頃をいう。
※元輔集(990頃)「ふた葉にてみしおもかげもかはらぬにわかなつみける今日にあふ哉」
③ 香木の名。分類羅国(らこく)。香味は苦辛。六十一種名香の一つ。〔建部隆勝香之筆記(香道秘伝所収)(1573)〕
薫物の名。〔四辻家薫物書〕

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