久米川南村(読み)くめかわみなみむら

日本歴史地名大系 「久米川南村」の解説

久米川南村
くめかわみなみむら

[現在地名]久米町久米川南、中央ちゆうおう錦織にしこり

久米川の南に位置し、宮尾みやお村の南と西に続く平野で、平坦部の南に高さ二〇〇メートル余の山並が東西に走る。その麓に西からかみ村・中村・足山そくやま村、足山村の南に大久保おおくぼ村がある。「作陽誌」には、寛永二年(一六二五)分村して上村・足山村・大久保村を、承応元年(一六五二)上村を分けて中村を置き、これらを総じて久米川南村というとある。足山村に隣接する山背やばせには神代こうじろ村からの道が通じ、この約三キロの山道を山背越といい、川湊の中須賀なかすか津山への近道であった。峠の道端には観音堂や石仏の観音があり、すくも山の北に明治四五年(一九一二)まで茶店があって天下茶屋とよんだ。俚謡に「行こか中須賀、帰ろか公文くもん、九文の金で天下茶屋」と歌われたという(久米郡誌)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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