久田川
くたがわ
近世期の吉井川は流域によってそれぞれの呼称が付され、「作陽誌」によれば、上流から才原川・奥津川・久田川・院庄川・津山川と称した。才原川は上才原村(現上齋原村)・下才原村のうちを、奥津川は長藤村から女原村までをいう。久田川は杉村から吉原村(現鏡野町)まで、神戸村から二宮村(ともに現津山市)の札瀬までを院庄川、それより下流を津山川と称した。久田川のうち黒木村谷合に長さ二六間の土橋が架かり、羽出・西屋・女原・至孝野・箱・黒木、富村(現富村)の七ヵ村の出資によるとみえる。現在はコンクリートの谷合橋が架かる。また久田川の魚類としてアユ、マス、ミゴイ、ウグイ、ハエ、アメをあげる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報