久具村(読み)くぐむら

日本歴史地名大系 「久具村」の解説

久具村
くぐむら

[現在地名]松橋町久具

大野おおの川南岸の平坦地にあり、北は曲野まがの村、西は大野村に接する。北東部の上久具かみくぐ南西部の下久具と二つの中心部があり、この区分は鎌倉時代以前にさかのぼる。薩摩街道が村の中央を通る。字江口えぐち歌津うたつが示すように、古くは八代海に臨んだ台地であったが、近世以降の干拓などでその景観は一変した。水利の便に恵まれ、大野川およびその支流あさ川、さらに村の南西には浅川西あさかわにし堤、久具村南堤など干拓、河川改修に伴う堤塘が包囲するように築かれている。

嘉禎二年(一二三六)三月一七日の大友親秀譲状(大友家文書録)に「豊福庄内久具十郎・同三郎領付焼米・小藤次名地頭職」とあり、久具を名字の地とする在地領主の存在がわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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