世に余る(読み)よにあまる

精選版 日本国語大辞典 「世に余る」の意味・読み・例文・類語

よ【世】 に 余(あま)

自分一生では、受けきれなくなる。身にあまる。
源氏(1001‐14頃)乙女「又かくこの世にあまるまでひびかし、営み給ふは、おぼえぬ齢の末の栄えにもあるべきかな」
世間にみちあふれる。
※とりかへばや(12C後)中「よにかはらぬ御さまにてたちかへり給ふべき御祈りを、よにあまるまでのしるし、さりともあるやうあらんと、たのもしながら」
③ この世からはみ出る。世間一般の感覚にはおさまりきれなくなる。すばらしいさまにも、よくないさまにもいう。
山家集(12C後)上「ながむるもまことしからぬ心地してよにあまりたる月の影かな」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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