下川(読み)しもかわ

改訂新版 世界大百科事典 「下川」の意味・わかりやすい解説

下川[町] (しもかわ)

北海道北部,上川支庁上川郡の町。人口3775(2010)。名寄市の東に位置し,町域の大部分北見山地が占め,総面積の80%は国有林である。東隣の西興部(にしおこつぺ)村との境界には,ウエンシリ岳(1142m)をはじめとする山峰が連なっているが,西流する名寄川の河谷は上流部まで比較的広い。1901年岐阜県の団体25戸の入植開拓の初めで,24年名寄町より分村した。農業は酪農稲作畑作にわたり,田畑は名寄川の段丘上に多く,珊瑠(さんる)には広大な町営牧場が設けられている。非鉄金属の埋蔵が豊かで,南部の下川鉱山は日本有数の銅鉱山であったが,83年閉山した。山林資源を生かした木材加工業も立地している。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報