上野原町(読み)うえのはらまち

日本歴史地名大系 「上野原町」の解説

上野原町
うえのはらまち

面積:一二五・五一平方キロ

郡の東部にあって東は東京都西多摩郡檜原ひのはら村・神奈川県津久井つくい藤野ふじの町、西は大月市、南は南都留郡秋山あきやま村、北は小菅こすげ村に接する。総面積の七九パーセントが山林で急峻な山地大部分を占めている。町の南部を東に向かって流れる桂川(相模川上流部)つる川やさかい川が流入する。境川のう岳北東斜面を水源とし、藤野町との間、神奈川県境を流れ、上野原の諏訪すわと藤野町名倉なぐらとの間に架かる境川橋の下流、同町小淵おぶちの小淵下で桂川と合流する。西原さいはら棡原ゆずりはらなどを流域とする鶴川は仲間なかま川などを合せ、おおむね南東方向に流れる。町域の集落の多くは同川流域の河岸段丘と山麓傾斜地に形成され、町の南部をJR中央本線・中央自動車道・国道二〇号が走る。

町域では現在までのところ一〇〇ヵ所近くにのぼる遺跡が確認され、多くは桂川や鶴川などによって形成された河岸段丘上に立地する。近年、ゴルフ場や工業団地の造成などに伴い発掘調査が増加しているが、現在までのところ旧石器時代の遺跡は発見されていない。確認できる最古のものは縄文時代早期前半の表裏縄文土器を伴う斜縄文系土器で、大野の仲大地おおののなかおおち遺跡で土壙に伴い発見されている。同時代早期後半になると遺跡数も増加し、同期の集石土壙が上野原地内関山せきやま遺跡で検出され、同じく仲大地遺跡で小竪穴と土壙が発見されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報