上郊郷(読み)かむさとごう

日本歴史地名大系 「上郊郷」の解説

上郊郷
かむさとごう

和名抄」高山寺本は「加无豆左乃」と訓じ、東急本は「加無佐土」と訓を付す。明治二二年(一八八九)成立の旧上郊村は「かみさと」と読む。同村は昭和三二年(一九五七)一部が群馬町へ、一部が箕郷みさと町に編入されるなどして消滅した。長元三年(一〇三〇)の「交替実録帳」群馬郡に「上郊郷捌町伍段」がみえる。郷域について「大日本地名辞書」は「加无豆左乃」の「左乃」に注目して、金井沢かないざわ碑文にみえる「下賛」、つまり「下佐野」にあたるとみて、現高崎市の南東部にあたる旧佐野さの村・旧倉賀野くらがの町・旧岩鼻いわはな村の地に比定している。しかし郡下の諸郷を配置した場合、現箕郷町から榛名はるな町にかけての山寄りではないかと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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