上日新庄(読み)あさひしんしよう

日本歴史地名大系 「上日新庄」の解説

上日新庄
あさひしんしよう

承久三年(一二二一)九月六日の能登国田数注文の鹿島郡における庄園・公領の配列から、長曾ながそ川以南の石動せきどう山麓芹川せりかわ井田いだ周辺と推定される。皇室領庄園で、領家職は奈良東大寺より山城醍醐寺三宝さんぼう院へと相伝された。

建久二年(一一九一)一〇月の長講堂所領注文(島田文書)上日本あさひほん庄と並んで上日新庄とみえ、ともに後白河法皇の持仏堂である京都長講堂領。同注文によれば、新庄の課役負担分は元三雑事料として御簾二間・御座三枚・所々垂布一段・砂五両のほか、節器物として斗納鍋一口・鉄輪一脚・三月御八講砂三両・楊梅面門兵士役一〇日間(八月下旬)三人・御更衣畳(四月料)二枚・彼岸御布施(八月料)一段・移花一〇枚があり、ほかに雑仕装束(七月七日料)一具・御神祭神籬(一一月料)片具・御倉兵士役(正月料)一人は本庄と隔年交替、廻御菜一日(毎月二一日)は隔月交替にそれぞれ勤仕していた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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