上一本木村(読み)かみいつぽんぎむら

日本歴史地名大系 「上一本木村」の解説

上一本木村
かみいつぽんぎむら

[現在地名]大町市大字常盤ときわ 上一本木

現大町市の南部で、東に高瀬たかせ川をひかえているため、その氾濫がもたらした堆積土上に立地する。南には現下一本木集落がある。

上一本木の名は、寛永一五年(一六三八)から同一九年までの間に成立したとみられる信州松本御領分村々高附帳に「高三百四石弐斗弐升五合 上一本木村」とあるのを文献上の初見とするが、古くは隣村下一本木村と一体で一本木村と称したことが、文禄年間(一五九二―九六)成立とみられる筑摩安曇両郡郷村御朱印御高附に「三百八拾五石九斗壱升六合 一本木村」とあることから知れる。前掲の寛永年代における村高三〇四石余は慶安三年(一六五〇)の松本藩主水野氏の検地の結果修正され、慶安検地帳(大町市役所常盤支所蔵)によると二四五石九斗一升五合八勺と減石されているが、主として杉林となっていた原野の開発は江戸時代を通じて活発に行われ、安政二年(一八五五)の安曇筑摩両郡村々明細調書上帳によれば「四百五石九斗八升四合六勺」と増加している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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