三谷 幸吉(読み)ミタニ コウキチ

20世紀日本人名事典 「三谷 幸吉」の解説

三谷 幸吉
ミタニ コウキチ

大正・昭和期の労働運動家,印刷研究家 神戸印刷専務



生年
明治19(1886)年3月9日

没年
昭和16(1941)年8月30日

出生地
福井県福井市

経歴
明治30年福井市内の印刷所に入り、見習印刷工として働く。36年神戸に移り、引き続き印刷所に勤務。その傍ら、印刷工による組合結成を画策し、大正8年神戸市活版印刷職工組合を組織し、常務幹事・幹事長を歴任。10年には労働運動家賀川豊彦が会長を務める大阪印刷工組合など京阪神の印刷工組合の合同をはかり、組合の名称を神戸印刷工組合に改めた。11年にはギルド社会主義の実験として自治工場の神戸印刷株式会社を設立し、その専務に就任。また普通選挙運動にも関与し、12年には神戸普選連盟の結成に参画している。13年神戸印刷労働組合の合同組合からの独立に伴い、同組合長となった。のちに上京し、博文館の印刷工場などに勤めたのを経て三河島に印刷改造社を興した。印刷史の研究も行い、著書に「本木昌造・平野富二詳伝」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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