三千の寵愛一身に在り(読み)さんぜんのちょうあいいっしんにあり

故事成語を知る辞典 「三千の寵愛一身に在り」の解説

三千の寵愛一身に在り

君主など、地位の高い人物の愛情を独占すること。

[使用例] 都へ出て、清盛寵愛一身にあつめておりましたわたくしの出生地と申すのは、この近江の国、この土地の生れなのでございます[中里介山大菩薩峠|1913~41]

[由来] 八~九世紀、唐王朝の時代の中国の詩人はくきょ雅号はくらくてん)の「ちょうごん」の一節ようげんそう皇帝に溺愛されたようすを、「後宮れい三千人、三千の寵愛、一身に在り(後宮には三〇〇〇人もの美しい女性たちが集められているが、その三〇〇〇人分の愛情をただ一人で独占している)」とうたっています。

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