一鉦(読み)ひとつがね

精選版 日本国語大辞典 「一鉦」の意味・読み・例文・類語

ひとつ‐がね【一鉦】

〘名〙 歌舞伎下座音楽の鳴り物一つ三つ足伏せ鉦撞木(しゅもく)で打って鳴らすもの。寺院・墓場・土手場・藪畳などのさびしい場面、特に殺し場に用いて凄みを加える。頭をカンと一つ打ち、あと一点ずつ拾って打つところからの称。
※歌舞伎・桑名屋徳蔵入船物語(1770)四「娘が廻向の一ツ鉦で思出した」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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