一蓋(読み)いちがい

精選版 日本国語大辞典 「一蓋」の意味・読み・例文・類語

いち‐がい【一蓋】

〘名〙
① 一つのおおい。一つのかさ。特に、仏具一種として、行道の時などに導師にさしかけるかさや、天井から仏像などをおおう木製、金属製などの天蓋宝蓋などをさす。
大菩薩峠(1913‐41)〈中里介山〉慢心和尚の巻「見すぼらしい坊主が、一蓋(いちガイ)の檜木笠を被って」 〔周礼‐地官・司市〕〔維摩経‐仏国品〕
仏語。一つの煩悩(ぼんのう)。修行者の善心をおおい隠す妨げ。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android