一文上(読み)いちもんあがり

精選版 日本国語大辞典 「一文上」の意味・読み・例文・類語

いちもん‐あがり【一文上】

〘名〙
① 同じ役をしていても、一文でも多く給金を取っている役者はどこかすぐれている意。転じて、すこしでも多くの財産権力のある者が尊ばれること。一文高(いちもんだか)
安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉三「兎角役者は一文上りでごぜへやすから」
② 少しずつ給金や地位が上がること。
歌舞伎有松染相撲浴衣(有馬猫騒動)(1880)六幕「先づ中間から段々と一文上(いちモンアガ)りに登っても、百にもならない火の見番」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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