一宇(いちう)(読み)いちう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「一宇(いちう)」の意味・わかりやすい解説

一宇(いちう)
いちう

徳島県中西部、美馬郡(みまぐん)にあった旧村名(一宇村(そん))。現在は、つるぎ町の南部を占める地域。旧一宇村は2005年(平成17)半田貞光(さだみつ)の2町と合併して、つるぎ町となった。「いちう」が正称だが、地元では多く「いっちゅう」といわれる。剣(つるぎ)山北麓(ろく)に位置し、JR徳島線貞光駅から16キロメートルの距離。南北に国道438号が走る。典型的な過疎山村で、人口減少率は県下有数。林業のほかに、山菜カキ、茶などを生産する。1975年(昭和50)農業構造改善事業として自然休養村の指定を受け、温泉保養センター、剣山スキー場などが設置された。貞光川流域は土釜(どがま)や鳴滝(なるたき)の景勝地が多く、赤羽根大師のエノキは国指定天然記念物、雨乞(あまご)い太鼓踊りは県指定無形民俗文化財。

[高木秀樹]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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