一ッ屋(読み)ひとつや

日本歴史地名大系 「一ッ屋」の解説

一ッ屋
ひとつや

[現在地名]伊賀町一ッ家

鈴鹿山脈と布引ぬのびき山地の鞍部、分水界の西側、上柘植かみつげ村の東部、大和街道加太かぶと越の入口にある小集落。壬申の乱の時大海人皇子が東進したコースとして「日本書紀」天武天皇元年六月二四日条に「会明に、萩野に至りて、暫く駕を停めて進食す。積殖の山口に到りて、(中略)大山を越えて、伊勢の鈴鹿に至る」とある。積殖の山口つみえのやまぐち(現柘植町)から一ッ家を通過して大山おおやま(加太越)をしたのであろうと思われる。

宗国史」慶長一三年(一六〇八)九月条に

<資料は省略されています>

とあり、四周山で囲まれた伊賀への入口七ヵ所のうち、一ッ屋を通る加太越は長野ながの越とともに最も重要としている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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