ヴィッテ(英語表記)Sergei Yul'evich Vitte

山川 世界史小辞典 改訂新版 「ヴィッテ」の解説

ヴィッテ
Sergei Iul'evich Vitte

1849~1915

帝政ロシアの政治家。私鉄経営から1889年官界に入り,92年蔵相就任。「自国工業の創出」が不可欠だと考え,幣制改革のうえ,外国資本を誘致し,ドイツ通商条約を結び,シベリア鉄道を建設することにより,鉱工業発展を図った。極東政策をめぐる対立で一時失脚したが,05年には日露戦争の講和全権を務め,10月に首相に就任,十月詔書発布をすすめた。06年に解任された。回想録が有名。

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旺文社世界史事典 三訂版 「ヴィッテ」の解説

ヴィッテ
Sergei Yul'evich Vitte

1849〜1915
ロシアの政治家
1892年から蔵相としてウォッカ専売金本位制確立を行って財政整備をするとともに,国内産業の保護,フランスなどの外国資本の導入をはかって東方進出を推進し,シベリア鉄道を完成した。1905年,日露戦争のポーツマス講和会議にロシア全権として出席。同年,革命運動の進展に対処するため,十月宣言を起草して立憲政を採用し,初の首相となった。1906年政界を引退

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