ロムルス・アウグストゥルス(読み)ろむるすあうぐすとぅるす(英語表記)Romulus Augustulus

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ロムルス・アウグストゥルス
ろむるすあうぐすとぅるす
Romulus Augustulus
(461ころ―?)

最後の西ローマ皇帝(在位475~476)。西ローマ帝国の最高軍司令官であった父オレステスによるネポス帝追放後帝位につけられたが、東ローマ(ビザンティン)帝国からは承認されなかった。ロムルス・アウグストゥスRomulus Augustusが正式名であるが、年少のゆえにアウグストゥルス(少年皇帝の意)とよばれた。476年ゲルマン人傭兵(ようへい)隊長オドアケルの反乱によりオレステスは殺され、ロムルスは死を免れたが、即位後わずか10か月で退位させられ、年金を与えられてカンパニアに隠退した。これにより西ローマ帝国は滅亡したと一般にいわれているが、法的には480年ネポスの死まで帝国は存続したともいえる。

[島 創平]

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山川 世界史小辞典 改訂新版 の解説

ロムルス・アウグストゥルス
Romulus Augustulus

生没年不詳(在位475~476)

西ローマ帝国最後の皇帝。傭兵隊長オレステスの子で,オレステスはネポス帝を追放して,未成年自分の子を帝位につけた。しかし翌年,傭兵隊長オドアケルの反乱が起こり廃位されて,西ローマ帝国は滅んだ。

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