ルクマーン(英語表記)Luqmān

改訂新版 世界大百科事典 「ルクマーン」の意味・わかりやすい解説

ルクマーン
Luqmān

アラブイスラム世界で賢者ḥakīmルクマーンとして知られる伝説上の人物。イスラム期をさかのぼるはるか以前の時代の人とされ,アブラハムの甥とも,ダビデと同時代人とも,アード族の王の一人ともいわれており,いずれにしてもイスラム学者は預言者の一人とは扱わず哲学者,賢人の一人と見なすことで一致している。寓話金言諺言の多くが彼に帰せられ,《イソップ物語》のアラビア語版の表題やコーラン31章の章名に,彼の名が採られている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android