リンク機能(読み)りんくきのう

知恵蔵 「リンク機能」の解説

リンク機能

ハイディフィニション・マルチメディア・インターフェース(HDMI)を使い、テレビレコーダー、AVアンプなどをひとつのリモコンでコントロールする機能。「ビエラリンク」(松下電器)、「アクオス・ファミリンク」(シャープ)、「ブラビアリンク」(ソニー)、「レグザリンク」(東芝)……というように、各社は液晶テレビのブランド名を冠し、自社機器による囲い込みをもくろんで、独自のリンク機能を喧伝(けんでん)している。 HDMIには、AV機器間の操作コントロールをCEC(コンシューマー・エレクトロニクス・コントロール)として規定している。テレビとDVDレコーダー、AVアンプをHDMIケーブルで結び、その中に制御信号を伝送させることにより、リモコン1つで、各機器の入力が切り替えられ、動作を実行するのに必要な複数機器の機能が立ち上がり、遂行される。これまでは、いちいち各機種の電源を入れ、テレビの入力を切り替え、レコーダーのリモコンで再生する……という煩わしい操作が必要だったが、リンク機能を使えば、1つのリモコンで、複数の機器をコントロールできるから、簡単である。 DVDを再生しようとすると、テレビの入力がDVDレコーダーに替わり、ホームシアターセットの電源が入り、所定のサラウンドモードで、5.1チャンネルからマルチチャンネルサウンドが発せられる……という複数の動作が自動的に連結されるので、使い勝手がとても良い。

(麻倉怜士 デジタル・メディア評論家 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報