リビウ州(読み)リビウ(英語表記)Lviv

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リビウ州」の意味・わかりやすい解説

リビウ〔州〕
リビウ
Lviv

ウクライナ西部の州。州都リビウ。西はポーランドと接する。南部は東カルパート山脈および山麓地帯で,ドニステル川ドネストル川)上流域にあたる。北部はポーランドから続くロズトッチャ高原からなり,ブーグ川流域に属する。平地丘陵は北部で森林地帯,南部で森林ステップ地帯に含まれる。農業が発達しており,ライムギコムギテンサイ,アマなどの栽培やウシ,ヒツジの飼育が行なわれる。また石油,天然ガス,石炭,カリウム塩,硫黄の天然資源にも恵まれ,西ウクライナ最大の工業地帯を形成している。主要工業は機械(フォークリフト,鍛造・プレス機,バス,モーターバイク,農業機械,テレビ,電話機,ガス器具),化学,印刷,木材加工,食品,繊維などで,リビウを中心にドロゴブイチボリスラフなどに工場が立地している。ウクライナの観光,保養の大中心地で,東カルパート山麓にモルシン,トルスカベツなどの保養地がある。リビウから鉄道,ハイウェーが放射状に延びている。またダシャバ,ルドキの天然ガス産地からパイプラインがリビウや首都キーウなどに延びている。面積 2万1833km2。人口 253万7790(2015推計)。

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