ユーグ(裕固)族(読み)ユーグぞく

百科事典マイペディア 「ユーグ(裕固)族」の意味・わかりやすい解説

ユーグ(裕固)族【ユーグぞく】

中国,甘粛省の〈河西回廊〉の粛南ユーグ族自治県(1954年成立)に集居する民族ウイグル族と歴史的に密接な関係があり,回【こつ】(かいこつ)が滅亡した際に来住した一派末裔といわれる。中華人民共和国の建国当初には〈サリ・ウイグル〉と呼ばれた。1953年に自称に〈富裕で堅固〉な意味の漢語を当てて成立した。ラマ教信仰牧畜主体でテント式住居に特徴がある。約1万2000人(1990)。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ユーグ(裕固)族」の意味・わかりやすい解説

ユーグ(裕固)族
ユーグぞく
Yugur; Yuku

中国,甘粛省粛南ユーグ (裕固) 族自治県を中心に居住する少数民族。人口約1万 4350 (1990) 。使用言語は,地域によってアルタイ諸語チュルク語系西ユーグ語,モンゴル語系ユーグ語,漢語を用いるグループに分れ,全体としては漢語を共通とする。遊牧生業とし,一部では漢族影響から農業も行われる。ラマ教を信仰する。

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