日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 ヤコブ(イエスの十二使徒の一人)やこぶIakobos ギリシア語 イエスの十二使徒の1人。通常大ヤコブとよばれ、『新約聖書』の主として「共観福音(ふくいん)書」が彼の生涯を断片的に伝える。彼はゼベダイの子で、父とともにガリラヤの漁夫であったが、イエスに召され、シモン(ペテロ)、アンデレ、ヨハネとともに最初の弟子となった(「マタイ伝福音書」4章21、22節、「マルコ伝福音書」1章16~20節)。彼とヨハネは激情的な性格のゆえにか(「ルカ伝福音書」9章54節)、「雷の子」というあだ名を得た。のちにヘロデ・アグリッパ王の迫害によって殉教した(「使徒行伝(ぎょうでん)」12章2節)。[定形日佐雄] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例