ミズムシ(水生動物)(読み)みずむし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミズムシ(水生動物)」の意味・わかりやすい解説

ミズムシ(水生動物)
みずむし / 水虫
[学] Asellus hilgendorfii

節足動物門甲殻綱等脚(とうきゃく)目ミズムシ科に属する水生動物。湖沼、池などにすみ、日本全国のほか、中国からシベリアにかけても分布する。体長1センチメートル前後で、幅は約3分の1。台形頭部には小さな複眼が左右側縁の中ほどにある。7胸節はほぼ等長であるが、前2節は前方に、後ろ2節は後方に湾曲する。腹部は3節で、前2節はごく小さいが、最後の腹尾節は大きくて四角形に近く、正中線後端が突出する。灰褐色ないし黒褐色で、淡色の不規則斑(はん)が散在する。多量に発生することがあり、淡水魚の餌(えさ)となる。各地の井戸からは体長3センチメートルに達する細長いナガミズムシA. kawamuraiがみいだされる。この種の体色はほとんど透明である。

[武田正倫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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