ボウ(バウ)・モウ・おおう(漢字)

普及版 字通 の解説


4画

[字音] ボウバウ)・モウ
[字訓] おおう

[説文解字]

[字形] 象形
頭からかぶるもの、頭巾の類をいう。〔説文〕七下に「小兒び蠻夷の頭衣なり。冂(けい)に從ふ。二は其のりなり」(段注本)とするが、目の部分を開いてある頭巾の形で、目を加えると(冒)となり、(帽)の初文。は面衣、その面衣を披(ひら)いて目をあらわすを曼(まん)という。

[訓義]
1. おおう。
2. かぶりもの、ずきん。

[古辞書の訓]
名義抄 カサヌ・カサナル・オホフ 〔字鏡集〕 オホフ・カサヌ・カサネオホフ

[部首]
〔説文〕に冕(べん)・冑・(最)の四字を属し、〔玉〕に(く)など十字を加えるが、増加字には用例のないものが多い。は殷代の冕の名。は冖(べき)部にも(さい)があり、取は耳(かくじ)、これを包み取る意であるからを正形とすべく、はその異体字である。冕・冑はの形義を承ける。

[声系]
〔説文〕に声としてを収め、また声の字六字を収める。は全体象形の字とみてよく、は同声である。

[語系]
muは同声。面を被うてみえがたくするので、mong、冥・暝myeng、(夢)miungなどと声義近く、すべて覆われて明瞭でない意がある。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報