ホッペ-ザイラー(読み)ホッペザイラー

化学辞典 第2版 「ホッペ-ザイラー」の解説

ホッペ-ザイラー
ホッペザイラー
Hoppe-Seyler, Ernst Felix Immanuel

ドイツの生理化学者.ハレ大学ライプチヒ大学,ベルリン大学で医学を学び,1851年ベルリン大学より学位を取得.1856年ベルリン大学でR. Virchowの助手となり,1860年同大学助教授,1861年チュービンゲン大学教授となる.1872年シュトラスブルク大学教授となり,世界ではじめての生理化学教室を開いた.血液や尿などを研究し,ヘモグロビン酸素と結合してオキシヘモグロビンを形成することを明らかにした.また,レシチンコレステロールの研究や,細胞内酸化過程,発酵,タンパク質腐敗物の研究を行い,生化学の基礎を築いた.1877年に創刊され,現在“ホッペ-ザイラー”の名を冠する“生理化学雑誌”(Zeitschrift für physiologische Chemie)は,この分野では世界で最初の専門誌である.また,有能な後進を指導し,A. Kossel(コッセル)や核酸を発見したF. Miescher(1844~1895年)らを輩出した.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報