ホッケ(Gustav René Hocke)(読み)ほっけ(英語表記)Gustav René Hocke

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ホッケ(Gustav René Hocke)
ほっけ
Gustav René Hocke
(1908―1985)

ドイツ批評家作家ベルギーブリュッセルに生まれる。批評家E・R・クルチウスに師事したのちジャーナリストとなり、1949年以来ドイツの新聞通信員としてローマに在住した。クルチウス直伝の文献学的方法に独自の精神史的観点を導入し、文学・美術におけるマニエリスム研究に一時期を画す。代表的作品に、マニエリスム研究三部作とも称すべき『迷宮としての世界』(1957)、『文学におけるマニエリスム』(1959)、『ヨーロッパ日記』(1963)がある。

[池田紘一]

『種村季弘・矢川澄子訳『迷宮としての世界』(1967・美術出版社)』『種村季弘訳『文学におけるマニエリスム』Ⅲ(1969・現代思潮社)』『種村季弘訳『絶望と確信――20世紀末の芸術と文学のために』(1977・朝日出版社)』

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