ホソバノキリンソウ(読み)ほそばのきりんそう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホソバノキリンソウ」の意味・わかりやすい解説

ホソバノキリンソウ
ほそばのきりんそう / 細葉麒麟草
[学] Phedimus aizoon (L.) 't Hart var. aizoon
Sedum aizoon L.

ベンケイソウ科(APG分類:ベンケイソウ科)の多年草。毎春、根茎から株ごとに1本(まれに2本)の直立する花茎を出す。葉は、普通は菱(ひし)状楕円(だえん)形で、縁(へり)に鋸歯(きょし)がある。5~7月、花茎の先端に多数の花を密につけた花序を出す。花弁披針(ひしん)形、長さ約7ミリメートル、濃黄色で、ほぼ水平に開く。中部地方以北の本州、北海道の山地草原や沢筋に生え、東アジアに広く分布する。よく知られるキリンソウは本種の変種とされるが、区別がむずかしい個体もある。

[大場秀章 2020年3月18日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のホソバノキリンソウの言及

【キリンソウ(黄輪草)】より

…種としては中国,朝鮮,サハリンからカムチャツカに分布する。近縁のホソバノキリンソウS.aizoon L.は茎が直立し,葉には鋸歯が中部以下まであり,草原に生え,キリンソウがふつう岩場に多く,鋸歯が下部にない点で,区別できる。【湯浅 浩史】。…

※「ホソバノキリンソウ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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