ベネディクトソン(読み)べねでぃくとそん(英語表記)Einar Benediktsson

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベネディクトソン」の意味・わかりやすい解説

ベネディクトソン
べねでぃくとそん
Einar Benediktsson
(1864―1940)

アイスランド詩人幼時から、アイスランド独立運動のリーダーであった父の影響を受ける。コペンハーゲンに出て法律を学ぶかたわら、当時の文化的潮流一身に受ける。帰国後、最初の日刊新聞の編集発行に従事したのち、弁護士を開業、祖国独立のため努力する。その後長く外国に住み、故国の産業をおこし、政治的独立をかちとるため運動をしたが帰国後不治の病を得て没し、五巻の詩集を残す。初めは印象主義的機会詩や社会・政治批評詩を書いたが、やがてリアリズムを捨て新ロマン主義に入り、神秘主義的傾向を強める。形式の完璧(かんぺき)さと内容の貴族性から、「アイスランドのブラウニング」と称される。

[谷口幸男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android