プロフィット・センター(読み)ぷろふぃっとせんたー(英語表記)profit center

日本大百科全書(ニッポニカ) 「プロフィット・センター」の意味・わかりやすい解説

プロフィット・センター
ぷろふぃっとせんたー
profit center

分権管理方式をとっている企業が企業内に設けている利益管理単位のこと。利益管理単位は、それ自体で利益を生み出す利益生産単位であり、そのための損益計算単位であり、また利益の創出に努力する利益責任単位でもある。これら3条件を満たすには、まとまった生産過程をもち、独自の市場に結び付いていなければならないが、そのための組織としては、製品別あるいは地域別が最適である。なぜなら、特定の製品または地域について、生産・販売の活動内容を自主的に決定し、自己の責任においてそれを遂行できるからである。事業部制カンパニー制(社内分社制)は、プロフィットセンター典型である。

[森本三男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プロフィット・センター」の意味・わかりやすい解説

プロフィット・センター
profit center

会社の事業部制における各事業部単位をさす。それ自体で利益を生み出すように努力する責任単位を意味する。事業部といわなくても,各工場が独立採算の責任単位となっている場合も同様である。この場合,組織上完全に分権管理体制がとられなければならない。したがって各部門間の相互関係,共通関係の計算上の区分配分は完全に行われる必要がある。これによって利益責任の遂行度が明確になる。単に組織上,事業部という名称をつけていても,以上のような体制が整っていない場合プロフィット・センターとはいえない。

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世界大百科事典(旧版)内のプロフィット・センターの言及

【事業部制】より

…そのため各事業部は自己の製品に関する購買・製造・販売などの業務上の職能・権限を包括しうることになる。 以下事業部制の特徴を要約すると,まず第1に前述の点から,各事業部は原則としてプロフィット・センター(利益単位)であり,各事業部どうしが独立の企業のごとく活動することになる。第2に各事業部長は当該の製品については大幅な権限をもつが,最高経営層の全般方針によって各部門目標(投資利益率,市場占有率など)が指示され,それによって統制を受ける。…

※「プロフィット・センター」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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