ブロンクス動物園(読み)ぶろんくすどうぶつえん(英語表記)Bronx Zoo

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブロンクス動物園」の意味・わかりやすい解説

ブロンクス動物園
ぶろんくすどうぶつえん
Bronx Zoo

アメリカ合衆国のニューヨーク市にある動物園。正式名称は野生生物保全公園Wildlife Conservation Park。ニューヨーク動物園協会New York Zoological Society(NYZS)の運営がその前身で1899年に開園。1993年協会の名称を野生生物保全協会Wildlife Conservation Society(WCS)に変更し動物園名も変わったが、従来より親しまれているブロンクス動物園の名称が現在も使われている。1998年現在の飼育動物は564種3571点(無脊椎(むせきつい)動物を除く)。初代園長ホーナディーWilliam Temple Hornaday(1854―1937)が、現在地の南ブロンクスに105ヘクタールの土地を求めて開園した。その当時、世界一の動物園を目標に建設されたものであるが、現在では古くなった施設を改修し、鳥類舎World of Birds(1972年完成)、ジャングルワールドJungleWorld(1985年完成)、コンゴゴリラフォレストCongo Gorilla Forest(1999年完成)といった各動物の生息環境を取り入れた新しい展示方法を推進している。また世界各地で野生動物保全のための調査を行っており、その数は40か国にも及んでいる。WCSはニューヨーク市内にあるセントラル・パーク野生生物保全センターCentral Park Wildlife Center、ニューヨーク水族館New York Aquariumなど5か所の動物園、水族館を運営し、ジョージア州にあるセント・キャサリン島St.Catherines Islandに野生生物保護センターを有している。

[齋藤 勝]

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