ブルーファンネルライン会社(英語表記)Blue Funnel Line

改訂新版 世界大百科事典 の解説

ブルー・ファンネル・ライン[会社]
Blue Funnel Line

イギリス大手海運グループの一つオーシャン・トランスポート・アンド・トレーディングOcean Transport & Trading会社グループの中核をなす船会社。1865年にアルフレッド・ホルトがリバプールに創設したオーシャン・スチーム・シップOcean Steam Ship会社を始まりとし,以来イギリスの主要定期船会社として発展してきた。同社の船の煙突が濃青色をしていることから,ブルー・ファンネルの名が生まれた。第2次大戦後タンカーおよび不定期船部門への進出では出遅れたが,現在ではタンカーおよび不定期船部門の比重も少なくなく,総合的な海運経営構造を示している。

 この海運業内での経営多角化に加え,第2次大戦後他の関連産業分野へも意欲的に投資し,港湾運送,倉庫,陸運,海上保険ブローカー,海運および航空代理店等のひじょうに多岐にわたる事業を兼営している。
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世界大百科事典(旧版)内のブルーファンネルライン会社の言及

【海運業】より

…しかし1850年代以降,汽船にまず連成機関が採用され,推進方式も外輪からスクリュープロペラに,また船体素材も木から鉄,さらに鋼へと進歩すると,汽船航海の規則性は著増し,運航費も激減し,汽船による定期航路網が急速に拡大した。 とくに大西洋海底電線(1858),スエズ運河(1869)の開通にたすけられ,イギリスのP&Oやブルー・ファンネル・ラインのみでなく,フランスのメサジュリー・マリティーム会社(現,ジェネラル・マリティーム会社)やドイツの北ドイツ・ロイド汽船会社(NDL。現,ハパーク・ロイド会社)なども極東やオーストラリアに航路を延長し,大西洋航路でもアメリカのコリンズ・ラインやドイツのハンブルク・アメリカ汽船会社(HAPAG。…

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