ブラウン(John Brown)(読み)ぶらうん(英語表記)John Brown

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ブラウン(John Brown)
ぶらうん
John Brown
(1735―1788)

イギリス医学者。スコットランドのバーウィックシャー生まれ。エジンバラ大学に入学し、苦学して医学を修めた。同大学の内科学教授カレンWilliam Cullen(1710―1790)の手厚い庇護(ひご)を受けたが、のちにこれに背き、1779年、44歳のときにようやく学業を終えた。1780年に『医学原理』Elementa Medicinaeを著し、独自の医学理論を明らかにした。彼の理論の要点は興奮性ということにあり、生活体はすべてこれを有しており、健康時にはこれが中等度であって、過度か不足のときには病気であると説いた。そして病気の治療には、アヘン剤ウイスキーなどを好んで使用した。

[大鳥蘭三郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例