フォレット(英語表記)Mary Parker Follet

改訂新版 世界大百科事典 「フォレット」の意味・わかりやすい解説

フォレット
Mary Parker Follet
生没年:1868-1933

アメリカの女性政治・社会思想家。ボストンに生まれ,マサチューセッツ大学およびケンブリッジ大学卒。心理学的成果や社会科学の業績産業レベルに採用して,産業における人間関係についてのいくつかの概念を提起した。その研究内容は,民主的集団の基礎をなす〈同意〉を,各個人の意見の相互作用を通した集団心理の持続的過程である,とすることから出発し,闘争の建設的利用を意味する〈闘争的解決〉の最善の方法としての〈統合〉,さらに服従感を伴う権限に対して〈状況の法則〉といった四つの動態的概念を創出した。そして,この4概念をすべての組織管理の基礎として提唱した。主著《組織行動の原理》(1941)。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android