ファンヘプク(黄海北)〔道〕
ファンヘプク
Hwanghae puk
北朝鮮の南西部にある1級行政区。道庁所在地はサリウォン (沙里院) 市。行政区域は2市 14郡。 1954年黄海道を南北に分けて,北東部の内陸に新設された。北東部はアホビリョン (阿虎飛嶺) 山脈に属し,支脈のミョラク (滅悪) 山脈が南西に延びて,道をテドン (大同) 江流域とレソン (礼成) 江流域に分ける。平地は少いが,テドン江支流のチェリョン (載寧) 江やファンジュ (黄州) 川の流域にはオジドン (於地屯) 灌漑区やウンパ (銀波) 湖などの灌漑施設が建設され,レソン江上流のシンゲ (新渓) 郡にも揚水による灌漑区がある。米,コムギ,オオムギ,トウモロコシ,野菜,タバコ,アサなどが栽培され,リンゴ,ブドウ,モモの果樹作や養蚕も盛んである。鉄,石灰石,耐火粘土,蛍石の鉱山があり,ソンリム (松林) 市のファンヘ (黄海) 製鉄連合企業所に原料を送る。また,ヨンサン (延山) 郡のホルトン (笏洞) に金鉱山があるほか,天然スレート,大理石,鉛,タングステンも豊富である。サリウォン市には紡織総合機械工場,ポンサン (鳳山) 郡マドン (馬洞) にセメント工場がある。面積 8850km2。人口 140万 9000 (1987推計) 。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報