ピクラート

化学辞典 第2版 「ピクラート」の解説

ピクラート
ピクラート
picrate

ピクリン酸塩類総称.各種の金属塩ほかに有機塩基との塩が存在する.金属塩類は一般に爆発性が高い.ピクリン酸と各種のアミンは1:1の塩を生成する.花火爆薬などに用いられる.【芳香族炭化水素芳香族エーテルなどは,ピクリン酸と1:1の分子化合物を生成し,これもピクラートと称する.これらの化合物は,有機化合物の確認などに用いられる.たとえば,ナフタレンピクラートC10H8・C6H3N3O7は融点149.5 ℃.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のピクラートの言及

【ピクリン酸】より

…また有機塩基とは付加化合物の塩を,芳香族炭化水素とは分子化合物をつくる。これらの塩をピクラートpicrateと総称する。ピクリン酸はフェノールのスルホン化とそれに続く脱スルホン酸ニトロ化反応を用いたスルホン化法,またはクロロベンゼンのニトロ化と生成したトリニトロクロロベンゼンの加水分解によって得られる。…

※「ピクラート」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」