バーニヤース(英語表記)Bāniyās

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バーニヤース」の意味・わかりやすい解説

バーニヤース
Bāniyās

シリア南西部,ディマシュク県に属し,ダマスカスの南西約 60km,ヘルモン山麓に位置する村。ヨルダン川水源と言い伝えられている泉があり,この村の住人古代はバール神を信仰したが,のちギリシアのパン神信仰に移った。ここからこの村はギリシア人の間ではパネイアスとして知られていた。セレウコス朝のアンチオコス3世が,エジプトのプトレマイオス5世と戦った古戦場。カエサル・アウグスツスにより町はヘロデ大王に贈られ,ヘロデの子フィリッポスが拡大し,カエサリア・パネアスと名づけたことから,カエサリア・フィリッピと呼ばれた。

バーニヤース
Bāniyās

シリアの地中海にのぞむタルトゥース県に属し,ラタキアの南 40kmのところに位置する港湾都市。内陸部の農産物集散地であるが,イラクキルクーク油田からのパイプライン終点で,石油積出港としても有名である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android