バタフライ

デジタル大辞泉

バタフライ（butterfly）

１ 蝶ちょう。「バタフライネット（＝捕虫網）」
２ 平泳ぎから変化した泳法の一。ドルフィンキックを用いて水を蹴けり、両手で同時に水をかいて、蝶が飛ぶような形で前進するもの。
[補説]（長水路記録　2024年3月現在）
▽50メートル
世界記録男子：22秒27（2018年7月1日　アンドリー＝ゴボロフ　ウクライナ）
世界記録女子：24秒43（2014年7月5日　サラ＝シェーストレム　スウェーデン）
日本記録男子：23秒13（2023年4月4日　川本武史 ）
日本記録女子：25秒11（2018年6月10日　池江璃花子）
▽100メートル
世界記録男子：49秒50（2019年7月26日　ケーレブ＝ドレッセル　米国）
世界記録女子：55秒48（2016年8月7日　サラ＝シェーストレム　スウェーデン）
日本記録男子：50秒81（2022年6月23日　水沼尚輝）
日本記録女子：56秒08（2018年8月11日　池江璃花子）
▽200メートル
世界記録男子：1分50秒34（2022年6月21日　クリストフ＝ミラーク　ハンガリー）
世界記録女子：2分1秒81（2009年10月21日　劉子歌　中国）
日本記録男子：1分52秒97（2008年8月13日　松田丈志）
日本記録女子：2分4秒69（2012年4月5日　星奈津美）
３ ストリップショーの踊り子が恥部を覆う三角形の布類。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

バタフライ

〘名〙 (butterfly)

① 蝶(ちょう)。ちょうちょう。

② (泳ぐ体形が蝶のはばたきに似るところから) 泳法の一つ。かき終わった両腕をそろえて同時に水から高く抜き、ドルフィンキックを用いるもの。バタ。

③ （蝶が花から花へと飛び回るように）交際の相手を次々と変える人。

※日本ロォレライ（1948）〈井上友一郎〉三「そんなに色々なホールへ行くの？ そして色々な人と踊るの？ バタフライだわね」

④ ストリップショーの踊り子が恥部を覆い隠す小さな布。

※春の月（1952）〈梅崎春生〉「バタフライひとつのしなやかな裸身」

出典　精選版 日本国語大辞典

百科事典マイペディア

バタフライ

泳法の一種。競泳種目の一つ。チョウが飛ぶような動きからこう呼ばれる。水面に伏し，両肩を水面に平行に保ち，両手を同時にかいて抜き，水面の上で前方に出す。両足はそろえたままで水を打つ（ドルフィンキック）。当初は平泳ぎの一種としての泳ぎ方だったが，1953年に独立種目となり，1956年のメルボルンオリンピックからオリンピック正式種目として採用された。競技中の最大泳速はクロールを超える。オリンピック競泳種目としては，男女とも1956年メルボルンオリンピックから200mが採用され，1968年のメキシコシティーオリンピックから100mが追加されている。男子はアメリカが強豪。日本は，メルボルンオリンピックで石本隆が銀，2004年のアテネオリンピックで半世紀ぶりにこの種目で山本貴司が銀メダルを獲得した。2008年の北京オリンピック，2012年のロンドンオリンピックで松田丈志が２大会連続で銅を獲得している。女子は中国，アメリカが強豪。日本はアテネオリンピックで中西悠子が，ロンドンオリンピックで星奈津美がそれぞれ銅メダルを獲得している。
→関連項目個人メドレー｜水泳｜ミュンヘンオリンピック（1972年）｜メドレーリレー

出典　株式会社平凡社

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

バタフライ
butterfly

平泳ぎから生まれた泳法。両腕を同時に肩の前方から腰の下までかき抜き，水面上で前方に移す。この両手の動作がチョウ (バタフライ) に似ていることから名づけられた。キックは両脚を同時に上下に動かすドルフィンキックで，これは日本の水泳陣の編み出したものである。通常1ストローク2キック，1呼吸2ストロークを組み合わせて泳ぐ。競泳の種目としては 100mと 200mがあり，平泳ぎと同様，(1) 身体の動きは常に左右対称，(2) ターンとゴールのタッチは両手で同時に行なわなければならない，などの制約がある。オリンピック競技大会では 1956年のメルボルン大会から正式種目となった。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

日本大百科全書(ニッポニカ)

バタフライ
ばたふらい

→水泳

出典　小学館　日本大百科全書(ニッポニカ)

世界大百科事典（旧版）内のバタフライの言及

【水泳】より

…なお，オリンピックとは別に国際水泳連盟主催の世界選手権大会が73年以降開かれている。競泳の泳法としては，クロール，背泳，平泳，バタフライの4種がある。
［クロールcrawl stroke］
　水面に伏せて浮き，バタ足(キック)しながら左右の手を交互にかいて泳ぐ。…

※「バタフライ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」