バウマン(Hans Baumann)(読み)ばうまん(英語表記)Hans Baumann

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

バウマン(Hans Baumann)
ばうまん
Hans Baumann
(1914―1988)

ドイツの児童文学作家。第二次世界大戦中に新進詩人として知られたが、戦後、児童文学の畑に転じ、分断されたドイツの西側の代表的作家の1人となった。ノンフィクション、冒険小説、歴史小説、幼年童話、世界の童謡の収集と翻訳、人形劇の脚本など、その活動の範囲はほとんどあらゆるジャンルにわたる。ノンフィクション『大昔狩人(かりゅうど)の洞穴』(1953)、歴史小説『コロンブスのむすこ』(1951)、『草原の子ら』(1954)、『ハンニバルの象つかい』(1960)、最後の作品となる『イーカロスのつばさ』(1978)などが代表作といえよう。

[関 楠生]

『沢柳大五郎訳『大昔の狩人の洞穴』(1955・岩波書店)』『大塚勇三訳『ハンニバルの象つかい』(1966・岩波書店)』『関楠生訳『イーカロスのつばさ』(1978・岩波書店)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例